『半落ち』 横山秀夫

 

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いまさらですが…、ミステリーついでに『半落ち』です。だいぶ前に読みました。



ミステリー作品に対して贈られる何か大きな2つの賞(名前を忘れました)を同一作品で独占したのは本書が初、とか何とか新聞に書いてあり、実際に長期にわたり、あまりにもよく売れているので読んでみました。



警官の妻殺し、そしてその後、自首するまでの空白の2日間のなぞをめぐり、事件にかかわる6人の男、警官、検察官、裁判官、弁護士、新聞記者、看守の視点が描かれています。各々の立場や、仕事などの微妙な関係がうまく描かれており、飽きさせませんね。



ほどよい緊張感を保ちながら、読者を最後まで引き付けておく力はすごいと思います。そういう良質なミステリーですが、あまりにも騒ぎが大きく期待しすぎたために正直、もうちょっと何かほしい気がしました。





最後の謎も “すごい!” というような驚きではなく、“な〜るほど” という感じだと私は思いましたが、どうでしょう。



登場する6人も各々魅力的ではありますが、同タイプですね。家庭や職場に問題を抱えながらも、この事件には自分の信念なり夢をかけて取り組むというスタイルです。



それが物語全体に広がりを持たせるようにはあまりなっていないと思うのですが…。それにしても、なぜこんなに売れるんだろう、とず〜っと思っていたのですが急に、『あっ、プロジェクトXに雰囲気が似てる』 なんて勝手に思いつきました(笑)。





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半落ち

            横山 秀夫

            講談社

            

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