『ラッセル幸福論』バートランド・ラッセル著 安藤貞雄訳


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いよいよ大学入試センター試験が二日後にせまりました。そういえば、キムタツ先生の灘中学も同じ日でしたね。関東では、千葉県の私立中学入試がいっせいに始まります。


昨日、当教室中川校(横浜)の生徒の一人、M君がはるばる北海道の名門中学を受験、見事合格の報が届きました!ご両親とも大いに悩まれた上での、北海道での受験、いやホント良かった。すごいなぁ〜、おめでとう!本当に、おめでとう!




さて、もちろん受験生でこの時期に読書をする余裕のある人は少ないと思いますが、入試前に生徒たちにおくる一冊として紹介するのは “ラッセル幸福論” にしました。

私が大学の受験勉強をしている高校時代、ラッセルの英語にずいぶんてこずりました。当時は、ラッセルやエドウィンライシャワー氏の格調高い、複雑な構造を持った英文がよく出題されたものです。

読解から、会話重視の英語教育が叫ばれるようになってから、姿を消した印象を持っていましたが、ここ数年学力低下、英語力低下批判を受けたのか、いくつかの大学でラッセルが出題され、ちょっと驚き、うれしくなりました。


そして、私が大学生になってから、いまだにずっと愛読している一冊がこの幸福論です。


表紙にもあるように、受験生に限らず、日本のすべての子どもたちに、


 【 たくましく、しなやかに 】 
生きてもらいたい。



ラッセルは偉大な数学者であり、哲学者、なおかつノーベル文学賞まで取っているという大天才。しかもおじいさんが英国首相を務めるなど、代表的なエスタブリッシュメント(今なら、セレブ?)ですが、何といっても日本人が注目したのでは、アインシュタインなどと核兵器廃絶運動、ベトナム戦争反対運動に熱心に取り組んだことと、その時なんと89歳で座り込みをし、警察に拘留されたという事件でした。


そういえば、80歳で4度目の結婚をしています。幸福すぎる?たくましすぎる(笑)?


本書は難解な哲学書ではありません。宗教的なものでもなく、日々の生活の中で人々が「意識的に、無意識に働きかけること」によって誰でも幸福になれるはずだということを説き、不幸だと悩んでいる人を力付けます。



例えば、戦場におもむく兵士は、敵や死を恐れぬためにさまざまなテクニックを使って、戦闘のための勇気を身に付けます。これは太古の昔から研究され、実行し成果をあげていますが、精神的、理知的な勇気を身に付ける訓練はまだまだ遅れている。しかし、戦闘の勇気と同じように、毎日無意識に働きかけることで、そういう生きる勇気が身に付けられると指摘します。


“考え方を変える“努力”次第で人生というのは様変わりする” ということを訴えているわけです。何も不幸な人だけが読むのではありませんよ、もちろん(笑)。教育論など参考になりますから、幸福な方もぜひどうぞ。何度も繰り返し読む価値のある名著だと思っています。


ラッセルは、『英語達人読本(斉藤兆史・上岡伸雄)』の中でとりあげられているように名文家です。世界中に研究家がおりますから、夏目漱石の作品が青空文庫で読めるのと同様、本書も原書はネットでも読むことができます(訳もどこかにあったような…)。英語が得意な生徒はチャレンジしてください。 

 


→ 幸福論 『 The Conquesut of Hapiness 』(英語・フルテキスト)





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P.S. genio先生が入試直前、最後の時事問題をUPしています。

絶対、当てる!と豪語しておりますので、最後の確認をして下さい。

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さらにさらに、緊張をやわらげるためにハイこれ↓ 

しつこい?

『うカレ!うどん』 だそうです(笑)。

こんなのと一緒に…、ラッセル許して!


うカレーうどん.JPG


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ラッセル幸福論』バートランド・ラッセル著 安藤貞雄訳
岩波書店:294P:735円