『北朝鮮を知りすぎた医者:脱北難民支援記』 ノルベルトフォラツェ



フォラツェン.jpg

 



韓国の盧武鉉ノムヒョン)大統領と北朝鮮金正日総書記が首脳会談を行いましたね。金大中前大統領の訪朝時のような、“歴史的” というほどのインパクトはありませんが、それでも気になります。



どうも、報道を見ていますと、相変わらず外交交渉は北朝鮮ペースで進んだ印象で、韓国は大規模な経済援助などを約束したようです。日本から見ているとなかなか理解できないのですが、韓国人拉致については話題にもならないそうですね。





本書はそうした日本人にはわかりにくい韓国の政治状況を含め、朝鮮半島全体を知る参考になると思います。



北朝鮮国民の窮状を訴えた前著に続き、それを支援する命がけの活動などを紹介し、いっそう国際世論を盛り上げ、中国、韓国、日本の政府にプレッシャーをかけたいという意図で書かれています。



氏がどのように北朝鮮内の最新情報を得ているかということなども詳らかにされています。 



フォラツェン氏らの活動が徐々に実を結び効果を上げたため、新しい問題が出てきているというのです。それはNGOなどの援助がない脱北者たちが、簡単に中国、韓国に行けると思い込み、周到な準備もせずに大使館などに抗議をし、次々と捕らえられているというのです。



また、規模が大きくなったために脱北者に北の諜報員が紛れ込んでいるケースも増えてきた。その上脱北に関する情報提供に対する賞金を中国が大幅に吊り上げてしまって、一般人からの通報が激増し、警官に捕らえられる脱北者が急増しているのだそうです。



捕まったら最後、送り返され処刑を覚悟しなければならないことは言うまでもありません。 



また、太陽政策をとってきた金大中前韓国大統領を厳しく批判しています。太陽政策は単純な人道主義ではなく、金でノーベル平和賞を買い、北に途方もない額の資金を提供して独裁国家を援助したという見方です。



もしそうしたことが真相だとすれば、フォラツェン氏は、韓国政府にとっては邪魔な存在そのものですね。氏は中国にはすでに入国できず、韓国では始終様々な組織につけまわされ、警官と殴り合いになったり、家族まで危険にさらしながら活動しています。



それにもかかわらず、本書では、中国に北朝鮮との国境を開かせ、金正日体制を倒すまで戦うことを何度も言明しています。この本の印税もきっと活動に使われるはずです。



前著は、以前取り上げました。よろしければご覧下さい。



 ⇒ 『北朝鮮を知りすぎた医者









P.S. 以前にも書きましたが、実は、北朝鮮から帰国された5人の拉致被害者の中のお一人と、私の教え子のお母さんは幼なじみでした。



そのお母さんは、北朝鮮が拉致を認め、ご自分の友人の名がテレビで告げられた時、震えていたそうです。5人の帰国後、すぐに連絡を取り、何度かお会いになり、頻繁に電話もされていたそうですが、私の教え子も『受験勉強頑張って』と励まされ、プレゼントまでいただいたそうです。



ご自分の筆舌に尽くしがたい多難を嘆くどころか、何不自由ない友人の子どもにまで気配りをするということに深く感動しました。そういう善良な市民の拉致をあいまいにしようとする勢力が北朝鮮以外にもありそうで、とても許せません。





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北朝鮮を知りすぎた医者 脱北難民支援記

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『ゆとり教育から個性浪費社会へ』 岩木秀夫



ゆとり教育から個性消費ミ会へ.jpg



文部科学大臣をころころ代えてしまった小泉元首相から、教育問題にやたら熱心な安倍前首相、そして、現在、福田首相の誕生となりましたね。いったいどういう教育観をお持ちなのでしょうか。



昨日、所信表明演説をしたそうですが…、今日にでも原稿をチェックしてみましょう。





いずれにしろ、新聞報道などを追っていますと、ここのところずっと 「ゆとり教育」 と決別する方向性は確かですね。ただし教育予算が増えるのは不明ですね。



さて、本書は、易しい内容とは申し上げられませんが、教育問題に関心のある方には、大変示唆に富む一冊だと思います。

文部科学省が打ち出す指導要領をはじめとするさまざまな施策、それらが現実の社会の流れの中でどう生まれてきたか、本当にこれからの社会は今の教育政策でよいのかなどを検討しています。 



正直、“個性浪費” という抽象的な言葉に魅力を感じ、気軽に手にとってみたものの、ポストモダンなどの現代思想というか、社会学とのかかわりで教育や世間が論じられており、意表をつかれました。ところどころ整理するために読み返さなければなりませんでしたが、こういう論点は私には非常に新鮮に感じられ、おもしろかったです。 





個性浪費社会という言葉を説明するのはとても難しいのですが、社会のマクドナルド化アメリカの社会学者の造語)が進み、皆が感情を抑えて、マニュアル通りの対応をするようになり、顧客の側の対応までも計算され尽くしています。





そういう社会では、人をかつてのように地位や所得で判断するのではなく、表層的な個性に囚われて判断するようになるわけです。つまり、本来豊かな人間性を表すはずだった 『個性』 が今や、競争に残るための道具と化し、アイドルの低年齢化などはその顕著な例である。 そんな感じでしょうか。



そういう次々と新しい個性を生み出しては、消えていく社会のことを個性浪費社会といっているのだと思います。その変貌し続ける社会と教育行政を論じています。



目次を紹介しておきます。





第1章 世紀末学力論争の構図(日本教育史の流れからみた「ゆとり改革」;これまでの能力主義を回復すべきなのか―近代能力主義派の議論 ほか)



第2章
 近代能力主義(モダン・メリットクラシー)の歴史としくみ(学校と社会の接続のしかた;初めから全国標準化された日本の学校系統 ほか)



第3章
 バブルと「新たなこころの発見」―ゆとり(脱近代カリキュラム)改革の経過(臨教審(一九八四〜八七年)の逆ベクトル改革

教育的価値のコペルニクス的転換 ほか)



第4章
 文部行政の宮廷革命―ゆとり改革と脱近代能力主義の政治力学(すべてのはじまりの臨教審(一九八四〜八七年)

バブル教育政策を支えたポストモダニズム官僚・学者たち ほか)



第5章
 脱近代能力主義ポストモダンメリットクラシー)の近未来(資本主義のフロンティア―地理的外延から「こころ」へ;国際能力主義(グローバル・メリットクラシー)の成長 ほか) 





 “ゆとり教育” なるものに私も反対ですし、多くの論者がさまざまな観点から分析を加えて、教育行政の転換を求めてきました。拙ブログでもいくつもそういう書籍を取り上げました。



本書の筆者は、さらにもう一歩引いた視点から、なぜみなが反対するような文部行政がまかり通ってしまうのかというところまで掘り下げています。



私は教育学部の出身ではありませんから、教育史的な流れ、社会学的分析がよけいに新鮮で、何回か読み返しました。読みやすい本ではないので、生徒などに薦めるかどうかはさておき、個人としてはさらに岩木氏の著作を読んでみたいと思いました。





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文部科学大臣をころころ代えてしまった小泉元首相から、教育問題にやたら熱心な安倍前首相、そして、現在、福田首相の誕生となりましたね。いったいどういう教育観をお持ちなのでしょうか。



昨日、所信表明演説をしたそうですが…、今日にでも原稿をチェックしてみましょう。





いずれにしろ、新聞報道などを追っていますと、ここのところずっと 「ゆとり教育」 と決別する方向性は確かですね。ただし教育予算が増えるのは不明ですね。



さて、本書は、易しい内容とは申し上げられませんが、教育問題に関心のある方には、大変示唆に富む一冊だと思います。

文部科学省が打ち出す指導要領をはじめとするさまざまな施策、それらが現実の社会の流れの中でどう生まれてきたか、本当にこれからの社会は今の教育政策でよいのかなどを検討しています。 



正直、“個性浪費” という抽象的な言葉に魅力を感じ、気軽に手にとってみたものの、ポストモダンなどの現代思想というか、社会学とのかかわりで教育や世間が論じられており、意表をつかれました。ところどころ整理するために読み返さなければなりませんでしたが、こういう論点は私には非常に新鮮に感じられ、おもしろかったです。 





個性浪費社会という言葉を説明するのはとても難しいのですが、社会のマクドナルド化アメリカの社会学者の造語)が進み、皆が感情を抑えて、マニュアル通りの対応をするようになり、顧客の側の対応までも計算され尽くしています。





そういう社会では、人をかつてのように地位や所得で判断するのではなく、表層的な個性に囚われて判断するようになるわけです。つまり、本来豊かな人間性を表すはずだった 『個性』 が今や、競争に残るための道具と化し、アイドルの低年齢化などはその顕著な例である。 そんな感じでしょうか。



そういう次々と新しい個性を生み出しては、消えていく社会のことを個性浪費社会といっているのだと思います。その変貌し続ける社会と教育行政を論じています。



目次を紹介しておきます。





第1章 世紀末学力論争の構図(日本教育史の流れからみた「ゆとり改革」;これまでの能力主義を回復すべきなのか―近代能力主義派の議論 ほか)



第2章
 近代能力主義(モダン・メリットクラシー)の歴史としくみ(学校と社会の接続のしかた;初めから全国標準化された日本の学校系統 ほか)



第3章
 バブルと「新たなこころの発見」―ゆとり(脱近代カリキュラム)改革の経過(臨教審(一九八四〜八七年)の逆ベクトル改革

教育的価値のコペルニクス的転換 ほか)



第4章
 文部行政の宮廷革命―ゆとり改革と脱近代能力主義の政治力学(すべてのはじまりの臨教審(一九八四〜八七年)

バブル教育政策を支えたポストモダニズム官僚・学者たち ほか)



第5章
 脱近代能力主義ポストモダンメリットクラシー)の近未来(資本主義のフロンティア―地理的外延から「こころ」へ;国際能力主義(グローバル・メリットクラシー)の成長 ほか) 





 “ゆとり教育” なるものに私も反対ですし、多くの論者がさまざまな観点から分析を加えて、教育行政の転換を求めてきました。拙ブログでもいくつもそういう書籍を取り上げました。



本書の筆者は、さらにもう一歩引いた視点から、なぜみなが反対するような文部行政がまかり通ってしまうのかというところまで掘り下げています。



私は教育学部の出身ではありませんから、教育史的な流れ、社会学的分析がよけいに新鮮で、何回か読み返しました。読みやすい本ではないので、生徒などに薦めるかどうかはさておき、個人としてはさらに岩木氏の著作を読んでみたいと思いました。





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『炎と氷』 新堂冬樹

 

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しばらく前のことですが、ある新聞の書評欄で、本書に関して 「とうとう新堂氏がやってくれた!」のように絶賛されていたので読んでみました。新藤冬樹さんという方の作品ははじめて読みました。





何も知らずに読んだのですが、何とヤミ金融の世界でのし上がろうとする二人の男の物語でした…。炎と氷は二人の人間の比喩。



どんな相手であれ、金のためなら力ずくで、命知らずの戦いをいどんで屈服させようとする “炎” のような男、世羅。 一方 “氷” の方は、中学時代に世羅を、機転を利かせたしかけで暴走族から救ったことのある冷静な男、若瀬。



この親友二人が九州で作った金を元手に東京で別々にヤミ金を始めます。 



拙ブログでも、『武富士サラ金の帝王(溝口敦)』 を取り上げたことがありますが、本書も想像を絶する、めちゃくちゃな世界が描かれています。新藤氏はこれを丹念に取材をして書いたのか、想像上のことなのか…。



実際、随分前になりますが、ご記憶でしょうか、日栄というサラ金の会社が厳しい取立てで 「肝臓売れや!」 などという脅し文句の録音テープがテレビなどで流されました。本書ではそれはまだまだ序の口。



下世話な言葉で言えば、“サラ金ならまだしも、ヤミ金はまじでヤバい”。痛切に感じます。





自分達にとってじゃまな相手が女性であろうと、子どもや老人であろうと容赦せず、それぞれの “シマ” で順調に活動を続け、業績を伸ばしますが、やがて彼らよりずっと規模の大きいヤミの世界が黙っていられなくなります。



入り組んだ事件や闇の世界とのつながりから、とうとう親友であった二人の利害が衝突する事件が起こります。縄張り争いが衝突を招いた結果です。 





まぁ、あらん限りの乱暴な言葉遣いや、凄惨なシーンが数多くありますので、高校生以下にはとてもおすすめできませんが、読めばヤミ金にはどんなに困っても近付かないという教訓は得られるでしょう。



さまざまなトリックもあり、展開もおもしろく、500ページ近い大作ですが、飽きることなく読んでしまいました。後から知ったのですがファンからは 「新堂ワールド」 と呼ばれているそうですが、私も正直、どっぷりとつかってしまいました(笑)。 



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ブログカウンター・50万HIT! お礼

 



   おかげさまで、 50HIT   です  





  ←にあるカウンターが50万を越えました!





さっき気付いたら50万HITでした!



ありがとうございます。




夏休み以降、頻繁に記事をUPできておりませんが、それでも何とか3ヶ月ほどで10万HITを加算し、50万に届きました。いつもコメントで励ましてくださるブログ仲間のみなさん、また、コメントせずとも、定期的に訪れてくださるみなさま、心より御礼申し上げます。

なかなか、みなさまのブログにおじゃましてコメントする時間が取れないのが大変心苦しいのですが、見捨てずにご覧いただき、ありがとうございます。





もちろん毎日読書をし、実はご紹介したい書籍は山積みなのですが、みなさんに何とか読んでいただけるような記事にする余裕がないというのが本音です。すみません。



これからも、ペースアップを目指しつつ、少しでも生徒、ご父母に参考になるような書籍を取り上げられるよう続けてまいります。





一日、1000HITに届かない日が続いておりますが、何とか、60万ヒットが年内にできますように…。





これからもよろしくお願い申し上げます。





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『ラブリーボーン』 アリス・シーボルド 片山奈緒美 (訳)

 

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山口県光市で99年に起きた母子殺害事件の裁判のニュース、夫の本村洋氏の映像を見るたびに何ともいえない気分にさせられます。殺人という犯罪自体も許せないものですが、その後の被害者の家族とその生活を考えると本当に心が痛みます。



特にこの事件は残虐極まりなく、犯人は死刑に相当すると思うのですが、みなさんはどんな感想をお持ちなんでしょうか。オウムの事件も同様ですが、死刑に反対する弁護士の方々が多いということなんでしょうね。





光市の事件のことが報道されるたびに思い出すのが本書です。2002年にアメリカで最も読まれた小説で、書き出しは次のようなものです。





『わたしはスージー・サーモン。魚と同じ名前よ。一九七三年十二月六日に殺されたとき、まだ一四歳だった。』 







14歳で知り合いの男から暴行を受け、その場で殺されてしまった主人公スージーサーモンが、天国に行き、そこから自分の死後の世界を見つめ、家族、友人の幸福を祈りながら、みんなの成長や状況の進展を見守るというスタイルで進んでいきます。 



事件後、スージーの父親は犯人と思われる男の捜査に夢中になり、変人扱いされてしまいます。母親はやがて家庭の重苦しさに耐えられずに家を出てしまいます。



こうして、何も罪のなかった少女の家族がばらばらになりそうな中で、スージーの妹、弟や友人達が、スージーに様々な思いを抱きながら、それぞれ成長を遂げていく姿が感動的に描かれています。 



喪失感をともなったまま生きてゆかねばならない人、時の経過とともに変わってしまう人の心が14歳スージーの優しい言葉で綴られています。



450ページほどにもなる長編ですが、中学生、高校生なら夢中で読んでしまうのではないでしょうか。



なんと、著者自身も大学生の時、性犯罪の被害者となり、心に大きな傷を負っているという事実。そこから生まれた美しくも重い物語です。 







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『オトナ語の謎。』 糸井重里



オトナ語の謎。.jpg

 



 “オレ的にはアグリーできかねるんだよね” と表紙にも書いてあります。



こんな言葉使っている人、職場にいますか(笑)?少なくとも私の知っている塾講師にはさすがにいませんが、オトナ語は 「ほぼ日刊イトイ新聞」 の人気コーナーだそうですから、やはり、“いるいるこういう人” という感覚があるんでしょう。





本書は、その人気コーナーをまとめたものです。何かの書評に、抱腹絶倒、絶対おもしろいと書いてあったので、読んでみました。そうですね、“とても塾講師的にはリコメンドできかねるんですが(ごめんなさい)”、 ペラペラめくっている分には楽しく読んだ、そんな感想です。





確かに、大人独特の言葉というのはありますよね。高校生や大学生がアルバイトなんかしてみると、いきなり出くわす表現です。それらを取り上げて解説している本です。



「なるはや」 「午後イチ」 「ペンディング」 などは基礎だそうですよ。それぞれに意味や使い方がユーモラスに書かれています。





例えば 『お世話になっております』というオトナ語に関してはこんな説明が。





オトナの世界はこのひと言より始まる。いわば「お世話になっております」は大人の世界における万物の始まりといっていい。使い方の基礎を述べるとすると、とにかく、開口一番、あっという間にそう述べるべきだ。



「お世話になっております」そう、たとえあなたがまるでお世話になってなくても。「お世話になっております」 むしろオレがおまえをお世話しているのだと思っても。「お世話になっております」



あなたと私は絶対に初対面であるけれど。「お世話になっております」 たとえ先方の電話に出たのがベッカムだとしても。「お世話になっております」 たとえメールを送る相手がローマ法王だったとしても。「お世話になっております!」
 ”





写すの疲れた(笑)。

いかがです?一つだけこうして読んでいる分にはおもしろいんですが、ずっと続くとちょっとね。興味がわいた方だけ(笑)、どうぞ!







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オトナ語の謎。 (ほぼ日ブックス)

            糸井 重里

            東京糸井重里事務所

            

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