【2007年 大学入試センター試験 英語講評】


難化することが予想された、2007年実施の大学入試センター試験ですが、英語もおそらく平均点は若干下がるものと思われます。リスニングも去年は平均点が高かったですね。


問題数(設問数)自体が増えましたし、今年は大きく問題形式が変わりました。第2問、第6問を除くすべての問題形式に変化が見られます。毎年、少しずつ変わるのですが、これほど大きく変更されることは珍しいですね。“センター試験・命” で同じパターンで繰り返し練習していた受験生が戸惑ったのではないかとちょっと心配です。


各設問ごと、時間配分まで徹底的にやっていた人ほど、予定が狂ったわけですから、気の毒です。パターンが変わってもあわてるなと常々指導しますが、これほどだと影響が出てしまうのは避けられないでしょうね。


問題のレベル自体はそれほど変化はなく、基本的な易しい問題が多いのですが、このパターン変更が平均を下げる方へ働くでしょうし、また、ただでさえ量が多すぎると感じていたのですが、今年はさらに英文が長くなりました。


実は、少し前まで、センター試験の平均点予想は私の得意技の一つ(笑)で、どこの大手予備校より、早く正確に当てる!などと豪語し、自信もありました。が、参加する私立大学がどんどん増える一方で、年ごとにセンター試験の規模が拡大するにつれて、読み切れなくなりましたね。


さまざまな学力レベルの受験生(つまり下位)が大量に参加するようになったため、こちらの予想より平均点が低く出はじめ、それでも全体の平均点を6割程度に保つようにするために、問題は相対的に易しくなり、上位校を受ける生徒たちはあまり差が出ないものになりつつあります。


つまり、テストの性格が、高得点を狙う、差を付けるというより、高得点で当たり前、失敗しないことが重要、そういうものになっているように感じます。もはや、一つのテストで50万人の学力差を見るという発想自体がムリではないかと考えております。


ますます文法・暗記軽視、会話・実用・スピード重視の傾向が一層強まってきました。抽象的ですが、細かい知識はまったく必要なく、英語や国語的センスの良い人が有利ですね。

それ自体は一つの考え方なので、仕方ないのですが、私はこの傾向には反対ですね。リスニングが50点も入るわけですから、筆記の方はもう少しじっくり考えるタイプの問題が欲しいと…。

他の私立大学に比べても、処理すべき英文の量が非常に多く、本当に大変です。今年はそれがさらに増えたわけですから、私には残念です。量を減らすか、試験時間を延ばして欲しいとずっと以前から思っておりました。


何よりも、“国語的センス” とか “スピード” というのは大事な要素でありますが、もっとも訓練しにくい学力の要素です。逆にいうと努力があまり報われない分野なので、他の要素を重視して欲しいのですね。



個々の問題のレベルは決して高くなく、難しくありませんし、良問とさえ呼べるかもしれません。ただ、上で申し上げたような内容が改善されるよう強く強く希望します。




まぁ、英語に関してはとりあえずそんな感じです。問題に文句をつけましたが、逆にそれであるために救われる生徒もいるわけですから、難しいところですけどね。



さぁ、受験生諸君。一日目が終了しました。もう緊張もないでしょう。明日からまた、頑張って下さい。


さらなる健闘を祈る!


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