『ブンナよ、木からおりてこい』水上勉

教育関連ベストセラー100冊



ブンナよ、木からおりてこい.jpg


水上勉氏の児童文学です。


本書は舞台でも上演され、数々の賞を受賞している名作です。舞台になる作品というのはほぼ間違いなく、メッセージ性のある、おもしろいものが多いと思います。映画だと、ストーリーが単純でも、映像テクニックで見せる場面がありますが、舞台は装置プラス “感動”がないと、ロングランはできませんよね。


主人公はトノサマガエルです。そのトノサマガエルが椎の木のてっぺんまで登り、得意になっていました。

その木の頂上は広場になっていて、土もあり、まるで天国のようでした。そこで一晩過ごそうとしたのですが、実はそこは鳶(トビ) がエサを運ぶ中継所だったのです。


スズメ、百舌(モズ)、ヘビ、ネズミ、牛がえるつぐみなどといった鳶に捕らえられた瀕死の状態の小動物が次々に運び込まれ、そして、鳶のえさとなるべく連れ去られていきます。

これら捕らえられている動物たちは、逆に、すべてトノサマガエルを食べてしまう小動物たちです。恐ろしくてじっと土の中に隠れ、小動物たちの会話を聞くことになります。

その会話こそが、いろいろ示唆に富んだ内容であり、著者の思いが込められているメッセージです。単純に食物連鎖の勉強にもなるでしょうし、今、いじめの問題、食育にも関わってくるように思います。、


最後に著者が、“母たちへの一文”  ーあとがきにかえてー で、どういう思いを持って本書を書いたのか説明しています。


子どもたちはもちろん、小さいお子さんを持つお母さん、お父さん、幅広い世代に読んでもらいたい一冊です。



http://tokkun.net/jump.htm (当教室HPへ)




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『ブンナよ、木からおりてこい』水上勉
新潮社:229P:460円