『不肖・宮嶋 in イラク―死んでもないのに、カメラを離してしまい
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genio 先生 ( 入試に出る!時事ネタ日記 ) が、イラク(フセイン元大統領)問題を取り上げていますので、私も写真集を紹介します。
つい先日も、NHKのBSニュースで、ある専門家が、『アメリカもイラク政府も絶対に、認めないが、すでにイラクは内戦状態にあるのではないか』 とまで言っていました。自衛隊は無事に任務を終えて帰国しましたが、イラクの状況は一向に先が見えませんね。
実際に新聞の一面にこそ載りませんが、いまだに、テロで死者が出たと繰り返し報道されています。ニュース番組でも、ハンカチ王子や飲酒運転ばかりで、イラク情勢が詳しく報道されることはぐっと減ってしまいましたが、日々殺し合いが続いている現実があります。
本書はイラク戦争開始から4週間かけて撮影した写真集です。テレビのニュース映像とは違い、凄まじい光景が出てきますので、小さなお子さんにはすすめられません。ただ、高校生以上であれば、こういう悲惨な戦争の実態を直視しても良いのではないかと思います。
常々、死んでもカメラを話さないと言っていた宮嶋氏ですが、滞在するホテルの隣のビルに トマホーク が直撃したとき、思わずカメラを投げ出し、防空壕に逃げ込んだそうです。隣の部屋が血の海になり、それも写っています。
途中に宮嶋氏のレポートもあります。一部抜粋しますと・・・
『不肖宮嶋、血と硝煙の匂いには慣れている。しかし、同業者の血を、しかもできたてのホヤホヤを目の当たりに、しかも大量に踏んだのは初めてである。頭の中がまっ白になったのも初めてであった』
『コミック・ジャーナリストだ、カメラをかついだ渡り鳥だ、ゴロツキ、一発屋、ヤマ師やと、愛や平和を全面に押し出されるマトモなジャーナリストからもマユをひそめられる。しかし、そんなこと私も百も承知。オノレがいかに無知かなんて、毎日新聞のカメラマンより、ずーっと自覚しているのである。平和ボケの日本で口にするヒューマニズムなんぞ、バクダッドじゃあ、250ディナール札1枚の価値もないのである』
『カメラマンは写真を残してこそ存在価値がある。ノーガキはいらない。この写真をどう評価するかは見る人間次第である。カメラマンは現場におって初めてカメラマンたりえるのである』
宮嶋氏自身のカメラマンとしての生き方に共感する人もいるでしょうが、何よりもイラクや、そしてアフガニスタンでも、一向に出口が見えていないということを忘れないようにしたいものです。
戦争は始めるのは簡単でも、撤退はその何倍も難しい。
P.S. 買うのはちょっとという方は、宮嶋氏のHPで、いくつか写真を見ることができます。 → http://www.fushou-miyajima.com/
『不肖・宮嶋 in イラク―死んでもないのに、カメラを離してしまいました』 宮嶋茂樹
アスコム:1980円
■■■ クーデターまで! ■■■
タイでクーデターというニュースには驚きました。でも、kazuさんの、いつにない(失礼!)、冷静な分析記事を見て、少しホッとしました。クーデターが起こって欲しいのは…、あっ、いけない。
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